梅雨に備えよう! 湿邪を跳ね返す
2024/5/19
- 一般鍼灸
- 堀颯汰 ~やさしい鍼治療で家族3世代 を幸せに~
- 鍼灸と適応疾患
この記事では鍼灸・東洋医学の視点からの『梅雨対策』をお届けいたします。
こんにちは!はりきゅういとう治療院の堀です。
5月は日差しが強くなってきたと思いきや、朝晩は肌寒くなったり、体調が不安定になったりと少々しんどい時期ですね。そして、もうすぐ梅雨の季節がやってきますね。
【梅雨の時期と「東洋医学の観点」】
ジメジメとした空気、湿度も高くてスッキリしない梅雨は、一般的に体調を崩しやすい時期と言われています。
皆様はこの季節のどのような印象をお持ちですか?好き?嫌い?得意?不得意? 私は正直、あまり好きではありません。 空はどんよりと曇り、気持ちも身体もなんだか重く感じてしまいます。
実は、この「身体が重い」という感覚は東洋医学の世界では理論と根拠があります。
それは「湿」という概念です。この「湿」による影響で身体だけでなく気持ちも重くなります。非常に影響が大きいのです。
【「湿邪」とその対策】
梅雨の湿気は、東洋医学では「湿邪」と呼ばれています。 ”湿気の邪気” と捉えてもらえれば良いかと思います。
「湿邪」には特徴があります。それは「重く停滞しやすい性質」です。「湿邪」が体内に溜まると、頭痛や肩こり、倦怠感などの症状を引き起こします。下半身(脚・足・腰)のムクミも特徴的で「重く停滞」する性質を良く表しています(脚は身体の下半分にあるからですね)
さらに「湿邪」は、『脾胃』と呼ばれる消化器の働きも低下させる傾向があります。『脾胃』の力が弱くなると、体内の水分をうまく排出できなくなります。もちろん、消化器の働きも落ちます。だから栄養素を吸収できずに下痢や軟便になるもの特徴です。このように様々な不調につながってしまうのが【梅雨➞湿邪】です。
それでは、梅雨の体調不良を防ぐにはどうしたらよいでしょうか?
以下のポイントを提案させて頂きます。湿邪を溜めない生活を心がける
- エアコンの冷房を使いすぎない
- こまめに換気をする
- 水分をこまめに摂取する
- 冷たい飲み物や生ものを控える
脾胃(消化器)の働きを高める
- 消化に良いものを食べる(おかゆ、うどん、そばなど)
- 規則正しい食生活を心がける
- 適度な運動をする
体を冷やさない
- 冷房の風が直接当たらないようにする
- 腹巻きをする
ストレスを溜めない
- 十分な睡眠をとる
- 趣味を楽しんだり、音楽を聴いたりしてリラックスする
ツボを刺激する
- 太白(たいはくけつ):梅雨のじめじめによる体のだるさやむくみ、関節痛などに効果があります。
- 公孫穴(こうそんけつ):梅雨の湿気による胃腸の不調やむくみ、下痢、便秘などの症状に効果があります。
- 中脘穴(ちゅうかんけつ):梅雨の不快感や食欲不振、胸痛などの症状に効果があります