【鍼灸と適応疾患】 扁桃処置 ~ 扁桃腺と全身の関係 ~
2013/4/2
- 鍼灸と適応疾患
扁桃処置は主として「慢性の扁桃炎」に対する処置法ですが、
単純に扁桃炎のみに対しての治療法ではなく、多くの症状・疾患に応用可能なものです。
日常的に疲労感があったり、慢性的な症状に悩んでいる場合には、自覚はなくとも潜在的には慢性扁桃炎の状態にあるケースがあり、
その扁桃炎の状態が発する二次的な諸症状に対応するのです。
扁桃は喉にある免疫臓器です。
外部から進入する異物をいち早く察知し、体内の免疫システムに対して情報提供する役目を持っています。
正常に機能している内は免疫力は正常に機能しており、全身状態も問題はありません。
しかし、扁桃自体が過剰に働き過ぎると、今までは見方として全身に対して免疫情報を提示していはずの扁桃は
自身が保持している菌を血行を介してばら撒きだすのです。
これを扁桃の二次感染と言います。この二次感染が全身に様々な症状を生んでいます。
(扁桃の一次的な症状として)
・喉の痛み
・風邪を引きやすい。(引くときは喉からが多い。)
・免疫システムに関する諸症状 ⇒アレルギー疾患 各感染症など
・喉や耳の下あたりのトラブル(痛み・不快感などの症状)
※耳の下の経穴 「天ユウ」や「翳明」は口蓋扁桃・咽頭扁桃の反応点。扁桃の経穴への反応がダイレクトに症状となっているケースがあります。
(二次感染による諸症状して)
・「~炎」と付くもので原因が不明瞭なもの
・筋肉の諸症状 凝りや痛み
・全身の倦怠感(腎虚という身体の元気が消耗している状況が強い)
・食欲不振や腹痛などの消化器症状(主に腹部のオ血を合併する)
処置としては、手足・頚部の経穴等を軽く刺鍼し、状況に応じて施灸も行います。