【治療戦略と症例】 腰から背中の張り
2013/5/11
【患者情報】 40代 男性 会社員
ウエイトトレーニングをしている
お酒はあまり好まない
【主訴と現病歴】 右の背部から腰全体が、体幹を反るときなどに張って痛い。一ヶ月前くらいから漠然とある。仰臥位で寝ると痛い。トレーニングをしているが、それが直接的な原因とも言えない。
【随伴症状】 右肩関節をベンチプレスで痛める
【処置・所見・考察】
結論から言うと、肺虚肝実(肝虚ベース)である。
★右背部の筋肉の硬化、季肋部の硬化
★脉状;右寸口の虚
体質的に肺虚の陽性体質と思われる(少々の肌荒れや体毛・筋肉の状態などから判断できる。)が、加齢とともに陽気が徐々に抜けてきている。(→部分的な冷えとなる)また、無理も少々積もって肝虚にもなっている。それが肝実となって症状の発生のベースとなった。
※肝は虚実が同居しやすい。(虚中の実がよくみられる)
復溜、経渠を補う → 曲泉を瀉法する
膈兪、心兪(上記2穴は冷えが顕著)、大腸兪に穂法
右肩グウに経筋的に浅刺留鍼
帯脉の調整刺鍼
腰部に若干の症状残存はあるが脉状と腹証の好転を目安に治療終了とした。
【キーワード : 経絡治療 肺虚陽性体質 肝虚で肝実 】
※記号 402-1