TPT(テンションポイントセラピー)講習会
2013/7/15
- 鍼灸院の日常
本日(2013年7月15日)は母校の森ノ宮医療学園校友会主催の講習会に参加してきました。
TPT(テンションポイントセラピー)講習会です。
テンションポイントセラピーとは、北京中医薬大学の張文兵 氏が提唱(肌肉起止点療法)し、フロリダの代替医療大学(FCIM)の学長 Larry Han 氏が北米を中心に広めている鍼理論です。
<以下WEBサイトから引用>
Try Our Most Effective Tension Point Treatment
Tension Point Therapy is based on the idea that when soft tissue is strained or sprained, not only does the injured tissue need treatment, but all the related muscles and tendons surrounding the injured area need treatment as well.
By focusing where muscular tension is most prominent as opposed to focusing on the traumatic site, the purpose is to, (1) treat the often ignored affected muscles that are in compensative modes, and (2) give the compensative or supportive muscles a chance to rest, recover with the ability to function again, ultimately allowing initially injured muscles, tendons, joints, or ligaments to heal.Patients treated with Tension Point Therapy, usually experience improvement much sooner than those treating with traditional methods, whether western or eastern medicines.
Tension Point Therapy also requires much fewer needles as well. This unique technique takes into account that the benefits of acupuncture can be applied outside the meridian theory, thus providing a much more practical and measurable healing time with lasting results.
http://orangeparkacupuncture.com
(←リンク切れになるかもですが、念のためソースページを記載します。)
テンションポイントセラピーでは、
損傷(挫傷や筋緊張を起こしている)した軟部組織への処置だけでなく、関連する軟部組織に対しての処置も重要視します。
当該部位(主に筋肉)においては、最も損傷している部位の反対側の部位への処置が重要です。つまり、筋肉の起始部において炎症が存在する場合は、炎症箇所への処置はあまり適切ではなく、反対側の停止部への処置を施し、筋肉固有の緊張を緩和することで休息・回復状態へ導くということです。
例えば、棘上筋の損傷で有名なものに五十肩(肩関節周囲炎)がありますが、著明な疼痛が肩峰部(肩グウ穴)にある時は、反対側の付着部である棘上窩にある棘上筋(曲垣穴)付近への刺鍼が有効という意味です。
また、協調的に運動する筋肉群に対しても同様に処置を行います。上腕二頭筋に損傷がある場合、その損傷の為に上肢全体を全く使用しないということは考えにくいです。日常生活において、よほどの怪我でもない限り、肘を全く動かさないことはないでしょう。これについて、Han先生は「二の腕が痛いといっても、ビールジョッキ持ったり、スタバでコーヒーを飲んだりするだろ?」と言って場を和ませていました。
つまり、損傷した上腕二頭筋と協調的に働く、例えば腕橈骨筋への処置も重要ということです。
TPTの刺鍼はとても即効性があり、伝統的な鍼治療に対しても引けを取らないものである。また、少数の鍼で達成できることも魅力だと感じました。Han先生は最後に黒板に日本語で「秒殺!」と書いてくれたのがとても印象的です。
このほかにも、Han先生としてはもっとたくさん話をしたい様子でした。実際にはおっしゃってた部分もあったと思いますが、私の英語力不足で理解度はこんなところです。
この講習会において、通訳は鍼灸学科に在学中のアメリカ人の方が担ってくれました。とても日本語が上手で専門的な内容を適切に通訳していると感じました。
お二人ともお疲れ様です。ありがとうございました。